「Nicolas Sassoon: Pixel Painter」を読んでみた_Nicolas Sassoon(2)

Nicolas Sassoonについて補足するために,インタビュー「Nicolas Sassoon: Pixel Painter」を読んでみた.

http://nicolassassoon.com/index.php?/onlineworks/2009---freecuts/
興味深かったところは,Sassoonが初期コンピュータ・グラフィクスに興味があるというところ.そして,彼がコンピュータ・グラフィクスにはじめてふれたのが80年代後半のAtari 2600や,Minitelということ.とくに,Minitelというのがフランス人らしい.これらのことから,Sassoonが考えるコンピュータ・グラフィックスの「初期」とは,80年代の8ビットのグラフィックスになるといえる.

彼は「初期のコンピュータ・グラフィックス」の魅力を,それが低解像度であるがゆえに見る人の想像力による補足が必要であるところに見出している.そして,コンピュータのスクリーンには形式があり,それをもっともよく見せることができるのが「初期のコンピュータ・グラフィックス」だと考えている.だとすると,マクルーハンが映画に対してテレビは低精細なメディアだから,参与性が高くなるとしたことを,Sassoonはコンピュータ・グラフィックスの歴史で繰り返していることになる.

「初期のコンピュータ・グラフィックス」とここで言われている80年代の画像の特質などはまだ十分に考察されているわけではない.なので,そこに「ノスタルジー」だけではなく,コンピュータのスクリーンのひとつの特徴を見るSassoonの試みは,その80年代の画像の特質とコンピュータ上の画像の質感を考える上で有益なものになるだろう.

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