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紀要論文「ポストインターネットにおいて,否応なしに重なり合っていく世界」
紀要論文「ポストインターネットにおいて,否応なしに重なり合っていく世界」が掲載された「甲南女子大学研究紀要第54号 文学・文化編」が刊行されました. 紀要論文の英文アブストのためにGoogle翻訳用に書いた日本語です. この論文の目的は,インターネットの接続が常態化したポストインターネット時代の身体と世界との関係を考察することである.そのために,まずは,インターネットへのゲートウェイとして機能しているデスクトップがつくる「デスクトップ的リアリズム」を考える.「デスクトップ的リアリズム」の根幹にあるのは,重なるウィンドウを操作する体験である.コンピュータ科学者のアラン・ケイが実装した重なるウィンドウは,一つの画面にできるだけの多くの画像を配置し,それらを操作するために生まれたものである.それは,一つの画像を受動的に見るという絵画や映画とは異なり,画像の前の身体に能動的な行為を求めるものとなっている.また,重なるウィンドウがつくる多重平面的な画面構成は,二つの眼のための装置であるステレオスコープがつくる遠近法によって統合されない無秩序的な画面と類似している.重なるウィンドウとステレオスコープはともにヒトの二つの眼が元来持っている層状の知覚を活かすものとなっている.デスクトップで作業するヒトは多重平面的な層状の知覚と遠近法的な立体的知覚とが否応なく重なり合う体験をすることになる.この二つのシステムが重なり合うという現象が,デスクトップ的リアリズムの基底にあるものである.デスクトップは身体を,単眼が示した統合された世界ではなく,ステレオスコープを覗き込む二つ眼が示したようにあらゆる存在が否応なしに重なり合う世界に置くのである. 英語のタイトルとアブストラクトです. An inevitably overlapping world in the Post Internet era The purpose of this paper is to consider the relationship between the body and the world in the Post Internet era where the connection of the Internet became ...