「窓」というインターフェイス🖼がサーフェイス🏁に変化する瞬間💬
モノの内部=バルクとサーフェイスはつながっているけれども,その性質は大きく異なる.では,どこから変化するのかは,連続的になめらかに変化しているから,ここで変化という断絶はない.サーフェイスはバルクへとつながっているけれど,それは別の性質を示す.では,そこにインターフェイスという概念が入ってくるとどうなるであろうか.そもそも,サーフェイスは常に何かに接しているから,いつもインターフェイスとなっている.となると,サーフェイス=インターフェイスということになる.しかし,ここには違いがある感じがある.そこを考えたい.バルクとセットのサーフェイスであり,インターフェイスとなるとバルクとのつながりというよりも,その向こう側にある別の存在となる感じがある.別の存在を措定しているとき,サーフェイスはインターフェイスになる.
サーフェイス/インターフェイス/バルクと同じところをぐるぐると回っている感じがある.一度,この流れを断ち切るためにも山形さんの作品をじっくりと考えてみよう.ピクセルがつくるバルクからサーフェイスの流れがあって,それはなめらかにこちら側に入り込もうとしているが,そこには断絶がある.こちら側も向こう側もない.サーフェイスがこちら側と向こう側とを引き離してしまう.双方の別の存在とは離れながら,サーフェイスはバルクという別の性質へと変わっていく.
https://newreel.jp/reel/618 |
アングル上では、意図的に窓の”外側”から観測した部屋の風景であり、3DCGにおける部屋以外のオブジェクトを一切として制作せず、外の光源すら設定しないことにした。そうすることで、外は存在しなくなり、「窓」の意味・状態が一旦融解される。
本来、窓が内側から外側を観測する機能をもつオブジェクトならば、この世界において外は存在せず、むしろそれは内側(部屋)が外側であるように忽然と、むき出しに佇まうようになる。端的に言うならば、この部屋が窓から見える”風景”となる。この部屋は角銅の姿勢そのものとも考えられるであろう。
山形さんのインタビューから引用したが,ここで言われている外側と内側とが入れ替わるというか,設定によって内側が外側になっているということが起こるその瞬間というか,その条件から「窓」というインターフェイスがサーフェイスに変化する瞬間を記述したい.何もない存在が「窓」によって,拡がる空間になるというか.「窓」の外が何もないということによって,それは何かを拒絶するようなサーフェイスとなるような感じもあるけれど,手を伸ばすと手が吸い込まれていって,バルクに触れるような感じがあるような気がする.