お仕事:インターネット・リアリティ・マッピング(4)「エキソニモとライダー・リップス(前編)」

DMM.make で記事が(やっと)公開されました!


ネットをメインにとてもコンセプチャルな表現をするエキソニモとライダー・リップスを3回にわたって比較していきます.といっても,初回はもっぱらライダー・リップスについてです.

追記_2014年12月29日
リンク先のテキストは2段落ほど抜けていました.

「リップスはアーティスト活動と並行して、OKFocusというデジタルデザインの会社もやっています。彼は自分のことを「独立(ビジネスオーナー)のことを心配して、(技術、未来について)すぐうんざりしてしまうコンセプチュアル・アーティストだね」(MASSAGE 9( http://themassage.jp/ ) p.84)と言っています。」

このテキストに以下のテキストが続きます.

空手着を着たリップスに戻りましょう.これは2013年に行なわれた「Hyper Current Living」[http://ryder-ripps.livejournal.com/1099.html]というパフォーマンスの際のリップスの自撮りになります.「Hyper Current Living」は,リップスがRed Bullを飲みながら延々とアイデアをツイートしていくというパフォーマンスです.ツイートするだけなら,別に自分の身体をネット上に出す必要はないのですが,リップスはわざわざ空手着をつくって,それを着て,自らの身体をネットに晒しながら,アイデアを練って,それをツイートしていきます.前回比較したJodiとエキソニモでは,Jodiが「遊ぶ身体」で,エキソニモで「消える身体」だったので,「スポーツ」という言葉を使うリップスはJodiに近いと言えるでしょう.


コンセプチャルアートとしてのスポーツ

でも,ここで言われている「スポーツ」は「コンセプチャルアートとしてのスポーツ」なんですね.この言葉はとても面白いところがあります.頭でっかちな感じがする「コンセプチャルアート」と身体性が強い「スポーツ」という普段隣り合うことがない言葉が組み合わせされているからです.リップスはこのギャップを際だたせるように空手着を着ているし,身体を強く刺激するRed Bullを飲むわけです(企画のスポンサーということもありますが…).ここだけみている,どこか悪ふざけをしているだけのような感じも受けます.

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