2012年の振り返り
2012年は結構,いろいろなところにテキストを書かせてもらました.
まずは,ICCで開催された展覧会[インターネット アート これから↩───ポスト・インターネットのリアリティ]に「ポスト・インターネット」の質感を書きました.このお仕事をもらってから本格的に「インターネット・リアリティ」や,現在のネットアートの一側面を考えるようになりました.自分のなかではもう2年くらい前のような感じなのですが,まだ1年経っていないというのが面白いです.
次は,学会発表.上のテキストから問題意識を引き継いで「GIFの質感───「ポスト・インターネット」から考える画像形式」を日本映像学会第38回大会で行いました.発表のあと,IDPWでの「ささやかな会 #0000001 featuring “GIF”」での,千房けん輔さん,藤岡定さん,渡邉朋也さんとのお話は刺激的でした.GIFについては来年の3月までに論文にまとめたいなと思いつつ.
学会発表終えた後は,「ヒューマンインターフェースの歴史───「よくわからない」から、身体で感じるコンピューターへ」をテレスコープマガジンに書きました.あと,テーマグラフの監修も行いました.
そして,7月からメディア芸術カレントコンテンツで月一でメディアアート関連の事象の紹介をしてきました.以下の6つの記事を書いたのですが,GIFにはじまり,GIFに終わっているところがいかにも2012年らしい.
11月にはIDPW主催の「インターネットヤミ市」にも「論文」を売り物として参加しました.インターネットを「リアル」に感じるというか,次のようなことをブログに書いていました.
今のところ考えられているのはこんなことです.
これは私の個人的な感覚ですが,2013年はここからスタートしてみたいと思っています.
まずは,ICCで開催された展覧会[インターネット アート これから↩───ポスト・インターネットのリアリティ]に「ポスト・インターネット」の質感を書きました.このお仕事をもらってから本格的に「インターネット・リアリティ」や,現在のネットアートの一側面を考えるようになりました.自分のなかではもう2年くらい前のような感じなのですが,まだ1年経っていないというのが面白いです.
次は,学会発表.上のテキストから問題意識を引き継いで「GIFの質感───「ポスト・インターネット」から考える画像形式」を日本映像学会第38回大会で行いました.発表のあと,IDPWでの「ささやかな会 #0000001 featuring “GIF”」での,千房けん輔さん,藤岡定さん,渡邉朋也さんとのお話は刺激的でした.GIFについては来年の3月までに論文にまとめたいなと思いつつ.
学会発表終えた後は,「ヒューマンインターフェースの歴史───「よくわからない」から、身体で感じるコンピューターへ」をテレスコープマガジンに書きました.あと,テーマグラフの監修も行いました.
そして,7月からメディア芸術カレントコンテンツで月一でメディアアート関連の事象の紹介をしてきました.以下の6つの記事を書いたのですが,GIFにはじまり,GIFに終わっているところがいかにも2012年らしい.
- ロンドンのフォトグラファーズ・ギャラリーで「Born in 1987」展 開催(0713)
- TELESCOPE Magazineで特集「ヒューマンインターフェース」が公開 (08/10)
- データ流通に関する2つの事象:《Dead Drops》と「Art.sy」 (09/14)
- 「未知の風景」を描く地図:「The Amazing iOS6 Maps」と《9-Eyes》 (10/12)
- スクリーンショットと「死」:Feréstecの2つのオンライン展 (11/09)
- オックスフォード大学のアメリカ出版局が「GIF」を2012年の言葉として選ぶ (12/07)
11月にはIDPW主催の「インターネットヤミ市」にも「論文」を売り物として参加しました.インターネットを「リアル」に感じるというか,次のようなことをブログに書いていました.
僕の場合は[インターネット アート これから]以降に,恐らくこれをきっかけに回ってきた仕事とかで考えて,書いてきたことが文字通り「現実化=モノ化」していて面白かったなと思ったわけです.
インターネットヤミ市で手に入れたもの!「ヤミ市」で感じことにつながるのですが,1月に [インターネット アート これから]に絡ませてもらってから,いろいろな事象について書いてきて,先日も新津保建秀さんの個展「\風景+」をメモしながら,2012年に,[リアルーネット(仮想)]というフレームを無効化することで,改めて,私たちの意識のフレームを拡大させるような作品やイベントがうまれたのではないかと考えるに至りました.
今のところ考えられているのはこんなことです.
- [リアルーネット(仮想)]がある.事実・現象としてあり,これを対象とした作品もある.
- [リアルーネット(仮想)]の意識が生まれる.事実・現象としてあったこの関係に対して,私たちが「リアリティ」を感じられるようになる.この関係が意識のなかに入り込んでくる.
- [[リアルーネット(仮想)]の意識]の作品化・モノ化←イマココ
1,2の段階にずーっと私たちはいたのだと思うのですが,それがここ数年のあいで,その自分たちの環境を意識的に作品化・モノ化できるようになったのではないのかと.そして,[[リアルーネット(仮想)]の意識]の作品化・モノ化の際に体感しているのは,[リアルーネット(仮想)]という関係,つまり,「リアルに対してのネット(仮想)」というあたらしい領域を得て,私たちの意識のフレームが拡大したと思っていたのが,実はそうではなかったということです.
[リアルーネット(仮想)]の意識を改めて作品化・モノ化してみると,[リアルーネット(仮想)]というフレームなんてないという実感が生まているのではないか.そして,この実感のもとでフレームが無効化されて.フレームレスゆえにフラフラできるような領域が出来上がりつつあって,この領域が2012年に多く作品化・モノ化されているのではないか.それゆえに,[インターネット アート これから]の展示や,新津保さんの写真集や個展を見ていると,なんか手がかりのない心もとない世界でフラフラした感覚になるのではないかと考えています.
これは私の個人的な感覚ですが,2013年はここからスタートしてみたいと思っています.