トークしてきました

三輪健太朗著『マンガと映画 コマと時間の理論』刊行記念トークショー「メディアの狭間から考える」 に出て,トークしてきました.

私の役割は「マンガ・映画以後」ということで,三輪さんが著書のなかで「フレームの可変性」ということ言っていて,でも,マンガでは読者が「コマ」を直接は変えられないよねということで,ブラウザのウィンドウの可変性を強く意識しているラファエル・ローゼンダールさんの作品を紹介しました.

トークではうまく話せませんでしたが,ローゼンダールさんは初期のアニメの「動き」も強く意識している作家です.感覚的に気持ちいい「動き」をとても考えていて,自身のブログにいくつかテキストを書いています.初期のアニメについてはトークでも増田さんが取り上げていたので,この辺りからもネットアート,もしくはブラウザ上の表現と「マンガと映画」を考えることもできたかもしれません.

いつもながら,自分のトークには反省だらけですが,司会の松谷さん,岩下さん,増田さんのそれぞれの専門からの問題提起,そしてそれに対して見事に応答していた三輪さんのおかげでとても刺激的な時間を過ごすことができました.ありがとうございました!

−−
最後におまけと自分のためのメモ
トークでのスライド(ボツスライドつき)
ウィンドウって,大きさを変えられますよね?

最初はクワクボリョウタさんの影絵シリーズも取り上げようと思っていました.クワクボさんは影絵をメディアとして使いながら,「フレーム」をなくしつつ線路という一本のラインに沿って「物語」を想起させる作品形態から,影をフレームで区切り,ループした抽象的な表現へと変化させました.この変化は「コマ」と近代の時間性と関係があるのかどうかを考えていました.

また,ローゼンダールさんは可変的なフレームをもつ抽象的な非物語的な表現を行い,クワクボさんもフレームをつくることで影を抽象化して非物語的な表現を行っています.あと,拡大縮小自由な影は「ベクター」画像になるでしょう.色彩は全く異なりますが,このふたりは作品が「クリーン」な感じも似ている感じがあるので,また改めて考えてみたいです.

このブログの人気の投稿

インスタグラムの設定にある「元の写真を保存」について

ÉKRITS連載_スケッチパッドで「合生」される世界 - インターフェイスを読む #2

各世代の動きをとめてしまう「ベタさ」でしか「インターネットおじさん」を考えることができない

[GIF]ボタンに納得がいかない

マジック・メモ:行為=痕跡=イメージの解体可能性

スケッチパッド:行為=痕跡=イメージを解体する「変換」という操作

ディスプレイと物理世界との重ね合わせと物理世界から外れたディスプレイ:「一枚の絵の力」の永田さんと山形さん

メモ:視野角と透明感

「サブシンボリックな知能」と Doing with Images makes Symbols

研究者として以前より「自由になった」という感覚があります