映像学会+IDPW
先週の日曜日,6月3日に日本映像学会第38回大会で「GIFの質感:「ポスト・インターネット」から考える画像形式」という発表をしてきました.発表前にbufferを使って,自分で自分の発表をtsudaる仕込みをするということなどもしました.
toggetter:水野勝仁さんの発表「GIFの質感:「ポスト・インターネット」から考える画像形式」(「edtion1」さんのまとめ,ありがとうございます)
反省:タイトル通り「GIF」に限定するべきでした.JPEGも扱ったために盛り沢山すぎました.
収穫:大学院時代の先生から,トーマス・ルフの《jpegs》までは正統的な感じで理解できるのだけれど,「nes jpegs」になるとよく分からないと言われたこと.GIF全般のムーブメントも含めて,以前の画像の歴史とは「断絶」があると思っていたので,先生からこう言われて「断絶」は確かにあると思えました.
もうひとつの学会での収穫は,基調講演での阿部一直さん(山口情報芸術センター:学芸課長、チーフキュレーター、アーティスティックディレクター)の以下の言葉.
「インタラクティヴィティとは何に対するインタラクションか」
知覚されるオブジェクト? 空間?
プログラム? コード?
メディアプラットフォーム?
アーキテクチャ?
疎外化される身体の回復?記憶?
他者との共有性への想像?
メンタルエナジー?メディア的無意識?
それ以外のまったく予期しないもの?
インタラクションをメタレベルでデザインすることは可能か
GIFについて考えているときに,GIF自体とインタラクションしているのか,それともGIFを流通させるtumblrなどのアーキテクチャとインタラクションしているのか等など,「インタラクション」について考えていたので,この言葉にははっとさせられました.
映像学会での発表のあとは,IDPWのささやかな会 #0000001 featuring "GIF" 6/3(sun)にゲストとして参加して,千房けん輔さん @1000b + 藤岡定さん @sadamb + 渡邉朋也さん @nabetanne とGIFについてお話しました.GIFやその周りのインターネット・リアリティについて考えてきたことを,実際にWeb制作や作品などでインターネットに深くコミットしてきた人たちに投げかけけるという,とても貴重な時間でした.「圧縮は娯楽」「GIFは身体的」などなど,ここで得られたアイデアはまた深めて「インターネット・リアリティ研究会」やこのブログに還元していきたいです.
「ささやかな会」での発表資料:GIFの質感:「ポスト・インターネット」から考える画像形式_発表ノート(β)(学会発表では制限時間の関係から削った部分が残っています)
こうやって改めて書いてみると,盛り沢山の福岡旅行でした!