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美術評論家連盟創立70周年記念アンケート「美術評論のこれまでとこれから」に回答

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美術評論家連盟創立70周年記念アンケート 「美術評論」という言葉に入ったり出たりしている私ですが,美術評論家連盟創立70周年記念アンケート「美術評論のこれまでとこれから」に回答しました. 回答に書いたことをここで繰り返すのはアレですが,私の自分が書いたこと文章が気に入っているのだと思います. 「なんかピンときた」や「ものすごくグッとくる感じ」という明確に言葉にできない「非意識的認知」のレイヤーで絡み合っているヒトと作品とのリンクをどうにかして言葉で捉えていく試みとなるだろう. 「 認知者としての作品 」『映像学』第107号,p. 37 母親が父親に「もうまさのりも50だよ」といっていた.父親は「そうか」と答えて,母親が「そうだよ」と笑っていた.50まではあと2年か3年あるけど,47か48年生きてきて膨大なものになっているだろう「非意識的認知」のレイヤーで,あと幾つかの作品と絡み合いながら文字列を出力していきたいと思っています.

「ヨフ《Layered Depths》とともに考える「スワイプを介して生じる映像と空間との関係」 」の報告文が,日本映像学会の会報に掲載されました

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九州産業大学で開催された日本映像学会第50回大会で発表した「 ヨフ《Layered Depths》とともに考える「スワイプを介して生じる映像と空間との関係」 」の報告文が,日本映像学会の会報に掲載されました. https://jasias.jp/wp-content/uploads/2024/10/JASIAS_NewsLetter201.pdf ヨフの《Layered Depths》を分析していった最後に,作品に即して,次のように書きました. 最後に,相即の感覚を伴う映像体験は情報的に生じている「擬似空間」で強く感じるものであり,そこでは映像と空間の関係を見るだけでなく,行為とともに考えることが要請されていることを主張して,発表を終えた. これはヨフの作品だけでなくて,映像作品全般を「行為とともに考える」ことが必要だという主張でもあります.映像を認知して,意識に生じる「行為」につながる感じを含めて,映像を分析する必要があるのではないかということです. インターフェイス体験が一般化してきた今では,映像は見て,認知して,何かしらの意味を生じさせるだけでなくて,何かしらの行為を引き起こすようになっていると考えると,映像の捉え方が豊かになるのではないかということです.言い換えると,「情動」という言葉で澄ますことができない,実際に行為に直結するベクションのようなことが,ベクションのようにあからさま形でなくても,映像を認知した際に意識に生じる「疑似空間」で起きているとした上で映像体験を記述しないといけないのではないという主張です.

「アーティスト・トーク 古澤龍」を終えて

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オープン・サロン「ICC アニュアル 2024 とても近い遠さ」 出品作家によるイヴェント「アーティスト・トーク 古澤龍」は,とても楽しかったです.畠中さんの司会で,古澤さん,ソニーの小倉さん,そして,私という流れで話しました. 古澤さんのトークで気になったのが 「順応」 ということでした.私は古澤さんの作品を体験中に,作品に慣れというか,作品に馴染んでいく感じがあるなと思っていたので,自分の作品体験と絡められるなと思いながら,古澤さんの話を聞いていました. ソニーの小倉さんは「完璧なディスプレイはフィジカルな世界をそのまま表現できるもの」と言われていて,ディスプレイはまだ完璧ではないけれど,特性ごとに得意分野があるのが,表現に合わせてディスプレイを選択して欲しいと言われていたのが,印象的でした.そして,ディスプレイのスペックが上がってきて,ヒトの認知を考慮する領域に映像は入ってきていると言え荒れていました.「実物感」,「解像感」を考慮した映像表現力が,これからのディスプレイの進化に重要な要素になってきていて,技術的なスペックというよりも「○○感」の進化になっていて,ヒトの 認知特性も加味した映像表現力の活用 が重要になってきているというのは,私の関心とドンピシャで合致していて,とても気になりました.ここは少し聞き逃したところもあるので,小倉さんの言葉そのままではないけれど,「 解像度とフレームレートを合わせた「情報量」をヒトは認知している」 というというところも気になりました. 私のトークの資料はこちらになります> 映像そのものに何かを感じ始める この資料をもとに,二人の話を受けての何を感じて,考えたのかということを話しました. 畠中さん,古澤さん,小倉さん,ありがとうございました☺️

オープン・サロン「ICC アニュアル 2024 とても近い遠さ」出品作家によるイヴェント アーティスト・トーク 古澤龍に参加します

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  オープン・サロン「ICC アニュアル 2024 とても近い遠さ」出品作家によるイヴェント アーティスト・トーク 古澤龍 に参加します.ICCのイベントへの参加は久しぶりです. 古沢さんの作品を最初に見たときに興奮していたので,古澤さんからトークの参加を打診してもらったとき,とてもうれしかったです. 古澤さんの作品を体験しているときに,コンピュータと結びついた映像メディアは主観と客観の手前の状態で世界を操作できるものなのではないかと思いました.その結果,私たちが映像や世界に感じるリアリティが変化しているのかもしれないと感じました.その点をこのトークで探っていけたらと思っています 👁️ -- 「ICC アニュアル 2024 とても近い遠さ」にて 《Mid Tide #3》 と 《Slack Tide #1》 を展示する古澤龍によるアーティスト・トークを開催します. ゲスト:小倉敏之(ソニーグループ株式会社技術戦略部 Distinguished Engineer),水野勝仁(甲南女子大学文学部メディア表現学科准教授) 司会:畠中実 (ICC) 日時:2024年10月26日(土)午後2時より 会場:ICC ギャラリーD 定員:100名(当日先着順) 入場無料(展示をご覧になるには入場料が必要です) 主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]

『表象18』の共同討議「皮膚感覚と情動──メディア研究の最前線」に参加

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2023年11月に開始されたシンポジウムが,共同討議「皮膚感覚と情動──メディア研究の最前線」としてまとめられて,『表象18』に掲載されました.「スワイプ」と「錯覚」からインターフェイスを考えていますので,ぜひご覧ください. また,以下の3冊をブックガイドで紹介しています.『融けるデザイン』や『からだの錯覚』を『表象』で紹介できて,とても良かったと思っています☺️ 渡邊恵太『 融けるデザイン──ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論 』.BNN新社.2015年 小鷹研理『 からだの錯覚──脳と感覚が作り出す不思議な世界 』,講談社,2023年 ヴィクトーア・フォン・ヴァイツゼカー『 ゲシュタルトクライス──知覚と運動の人間学 』,木村敏・濱中淑彦訳,みすず書房,2022年

日本映像学会第50回大会での発表:ヨフ《Layered Depths》とともに考える「スワイプを介して生じる映像と空間との関係」

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  九州産業大学で開催された日本映像学会第50回大会での「ヨフ《Layered Depths》とともに考える「スワイプを介して生じる映像と空間との関係」 」という発表をしてきました. ヨフ の《Layered Depths》は何度も見てもらうことが一番理解が進むし,発表の理解にもつながると思ったので,発表のあいだ,上の画像のようにヨフから提供してもらった《Layered Depths》の記録映像をループで流しておくようにしました.そのおかげで,作品の魅力もうまく伝わったと思います.発表終了後,作品についての感想を多くいただきました. 私の発表については,こちらに発表資料とこの発表ために書いたテキストを載せていますので,興味のある方は読んでみてください.テキストは発表でいただいたコメントをもとに修正して,大学の紀要論文に投稿する予定です.文字数が超過しているので圧縮作業も必要になってくるのが悩ましいところです👻 発表資料とテキスト ヨフ《Layered Depths》とともに考える「スワイプを介して生じる映像と空間との関係」

2021~23年度科研費「生命の物質化・物質の生命化に関する理論調査と制作実践」成果報告会

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九州福岡で科研の成果報告会に参加します🥸   私のメインは永田康祐さんの「一杯のお茶から: ノーマ京都とコンプレックス・シンプリシティ」を読んで,食べていないのにノーマ京都の料理を感じて,テキストの執筆者にその感じを話すというところです🍽️

メディア映像史 (2023年度水野担当分)の授業資料

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今年度も 愛知県立芸術大学のメディア映像専攻 で「メディア映像史」を担当しました.15回中5回を「インターフェイスとともに考えるメディア映像史」という感じで,インターフェイスの歴史を振り返りました. エクリでの連載「 インターフェイスを読む 」や『 UI GRAPHICS 』で書いてきたことを,今の自分の関心に沿って書き直しながら授業資料をつくっていくと, 「インターフェイスの歴史はヒトとコンピュータの複合体がデジタルオブジェクトの検出可能性を高めてきたもの」という視点で改めて読み解いていくことになりました.その結果,以前にはなかった視点が多く出てきました. メディア映像史 (2022年度水野担当分)の授業資料   上に書いたように昨年度デジタルオブジェクトを検出することを大きな目的としたけど,今年度は「検出」されるものではなく,「デジタルオブジェクトは感じられる」ものとしました.そして,ヒトがインターフェイスを介して,デジタルオブジェクトをさまざまに感じていくと,存在の根源である情報の一状態としての「情報体 Information Gestalt」とのリンクが,ヒトとコンピュータとのあいだに生じるのではないだろうかという問いで,授業資料を大幅に書き換えていきました.その結果,だいぶわかりやすい感じで全体を修正できたと思う. 「わかりやすい」というか無理のない感じになったと思う.デジタルオブジェクトという見えている,触れているものを「検出」するという言葉で語るのは無理があったけど,「情報体」は見えないし触れ得ないので「検出」するという言葉がフィットすると思う.でも,テキストでは書けても,実際に授業で口頭で説明するとなると,うまくできなったところが多かったと思う.だから,まだ「情報体」とは何かということは考えられていない.デジタルオブジェクトを感じ続けた先にある何かでしかない. 今年度の愛知県立芸術大学メディア映像専攻は学生がみんな女性で.共学だけれど女性しかいないというのは,女子大とは別の感じがあったような気がします.授業終わりに「お疲れさまでした」と言われたのが,うれしかったです.最後の授業を体調不良で行けなかったのが残念でした.関口先生,ありがとうございました🥸 メディア映像史 (2023年度水野担当分)の授業資料 https://mmmmm-mmmmm.no

メディアアート論(2023年度)の授業資料

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昨年度から甲南女子大学で「メディアアート論」を担当しています.昨年度同様,「メディアアートとは?」という授業ではなくて,私が興味を持っている考え方や作品を紹介するという授業にして,これまで自分の考えをまとめつつ,アップデートすることを目指しました.というのよりは,昨年度の授業資料のアップデートを目指した感じになっています. 昨年度と大きく変わったのが,メディアアートの作家・作品紹介の回を入れたところです.私の考えに基づいて一つの作品を考察していくことをしてきましたが,学生はもっと幅広くメディアアートについて知った方がいいのではないかと考え,終盤に入れました.と言っても,私が興味のある作家・作品なので,偏りはあります.ですが,授業でできる限りの作家・作品を次々に紹介していくというのは,学生にとっては興味が広がり良かったみたいです.私にとっても,改めて,より多くの作家・作品の魅力を再確認できて良かったです. この授業資料が,メディアアートを考えるための一つの参照項になったりすればうれしいです🥸 授業資料を公開するにあたって,学生からの質疑応答のコメントは削除しました.また,コメントメインの振り返り回, 高尾さん に授業をしてもらったところの授業資料は「なし」にしてあります. メディアアート論(2023年度)の授業資料 https://mmmmm-mmmmm.notion.site/54f1e5af7da743f693b92cd4d0421017?v=c0f11f65058a4fb99ebb8a5f052f4ba2 - メディアアート論(2022年度)の授業資料