マイケル・ベダンコート『モーション・グラフィックスの歴史───アヴァンギャルドからアメリカの産業へ』
普段の研究分野と被りそうで被らない分野の翻訳で苦労しましたが,現在のインターフェイスやメディアアートの大元の部分につながるところを勉強できたような気がしています🧐
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三元社のホームページから
モーション・グラフィックスの歴史───アヴァンギャルドからアメリカの産業へ
[著者]マイケル・ベタンコート
[監訳者]伊奈新祐
[訳者]水野勝仁・西口直樹
“カラー・ミュージック”や“ヴィジュアル・ミュージック”にその起源をもつ「モーション・グラフィックス」は、20世紀初めの前衛映画や実験映画において誕生し、映画産業やテレビ業界が商業的に応用する中で発展した。映画、デザイン、CM、アニメーション、ヴィデオ・アート、ゲームなど、各ジャンルのパイオニアの貢献を追い、従来の映画史・美術史・デザイン史からこぼれ落ちたその理論と歴史を概観する。
定価=本体 4,000円+税
2019年3月15日/A5判並製/426頁/ISBN978-4-88303-481-9
[目次]
はじめに 7
第1章
前史 10
共感覚 11
カラー・ミュージック 16
カラー・ミュージックの発明家 21
ヴィジュアル・ミュージック 26
キネティック・タイポグラフィー 36
第2章
抽象映画の創出 50
未来派の抽象映画(1909?1912) 52
レオポルド・シュルヴァージュ(1879?1968) 57
ダダ/構成主義の映画(1919?1929) 60
マン・レイの《理性への回帰》(1923) 63
マーフィー&レジェの《バレエ・メカニック》(1924) 66
ヴァルター・ルットマン(1887?1941) 68
ヴァイキング・エッゲリング(1880?1925) 73
ハンス・リヒター(1888?1976) 78
マルセル・デュシャンの《アネミック・シネマ》(1926) 83
ラースロー・モホイ=ナジ(1895?1946) 89
メディアの普遍的言語へ 92
第3章
サウンド・フィルム 94
モンタージュ 96
オスカー・フィッシンガー(1900?1967) 104
メアリー・エレン・ビュート(1906?1983) 110
レン・ライ(1901?1980) 119
ノーマン・マクラレン(1914?1987) 129
第4章
モダニズムのテレビ 138
ジョン (1917?1995) &ジェイムズ (1921?1982) ・ホイットニー 142
ハリー・エヴェレット・スミス(1923?1991) 145
前衛映画―東西の差異 151
アメリカのモダニズム 155
戦後抽象の台頭 157
テレビにおけるデザイン 166
“テレビ・プロジェクト” 171
コマーシャルと実験映画 175
アヴァンギャルドの主流化 180
第5章
美術館による承認 185
インターメディア 190
《ヴォルテックス》コンサート 196
‘構造'映画研究 205
ヴィデオ・アートの創出 208
信号/画像処理 221
第6章
コンピュータ・アートの創出 237
コンピュータ・フィルム 242
プログラムされたアニメーション 248
スタン・ヴァンダービーク(1927?1984) 250
リリアン・シュワルツ(1927?) 254
ジョン・ホイットニーの‘デジタル・ハーモニー' 256
メディアの収斂 267
デジタル・ヴィデオ 273
第7章
映画のタイトル・デザイン 279
初期(実験期) 284
サイレント時代 287
スタジオの時代 290
デザイナーの時代 296
ロゴの時代 315
今日のデザイナー時代 324
第8章
TV&ヴィデオ・ゲームのタイトル・デザイン 331
生放送の TV 333
放送/ネットワーク TV 336
ポスト=モダン・デザイン 338
ケーブル TV 350
インターネット 354
ヴィデオ・ゲーム・タイトル 355
ヴィデオ・ゲームのエンド・タイトル 361
タイトル・デザインの状況 362
第9章
引き継がれる共感覚の伝統 364
スタン・ブラッケージ(1933?2003) 366
デニス・ H ・ミラー 373
デジタル楽器 377
商業的な共感覚性 382
謝辞 385
訳者あとがき 388
注 393
参考文献 410
索引 414
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「モーション・グラフィックス」の分野に興味があるアーティスト,大学生・大学院生など若い人たち中心に本をお送りします.3人分しかお送りできないですが,ぜひ制作や研究に役立ててください.