日本映像学会第49回大会での発表:「モノとディスプレイとの重なり」の振り返りから考える日本のポストインターネット・ アートにおける「ディスプレイ」の役割

きりとりさんと水野の発表資料のスクリーンショット

6月11日(日)に日本映像学会第49回大会できりとりめでるさん(@kiritorimederu)と「「モノとディスプレイとの重なり」の振り返りから考える日本のポストインターネット・ アートにおける「ディスプレイ」の役割」というタイトルで発表しました.過去に書いた自分の連載を振り返るというレアな発表でしたが,きりとりさんによる考察とアーティストへのアンケートによって,とても充実したものになりました.

きりとりさんが2014〜2016年に発表された「ディスプレイに着目した作品」の展示情報を調べてくれて,その中に私の連載「モノとディスプレイとの重なり」を位置付けてくれました.そこで,きりとりさんが私のテキストを簡潔にまとめてくれた言葉が私には新鮮だったので,きりとりさんの言葉を通して,改めて,自分のテキストを考える時間となりました.

アーティストには全部で8つの質問をしました.発表では全部扱うことはできないので,一つの項目の回答のみを扱うことにしました.アンケートに対しての考察もしたのですが,アンケートの回答を読むだけでも,2010年代の一時期にディスプレイを用いた作品をつくっていたアーティストがディスプレイに対してどのような意識を持っていたのがわかるものになっていると思います.

発表資料です.

きりとりさん発表資料水野発表資料

発表は終了しましたが,この後,アンケートのまとめやアンケートを考察したテキストを掲載した「パンのパン」が出ます.きりとりさんによる編集を,私はテキスト執筆を引き続き頑張ります💪

このブログの人気の投稿

メディアアート概論(2025年度水野担当分)の授業資料

artscapeの#30周年記念企画の座談会「30年後のウェブメディアを構想する」に参加しました

カーソルについて何か考えたこと,または,エキソニモの《断末魔ウス》《ゴットは、存在する。》の感想

メタファーと身体の関係

インスタグラムの設定にある「元の写真を保存」について

「サブシンボリックな知能」と Doing with Images makes Symbols

ポスト・インターネットで途方にくれないためのメモ

「非-用具的道具」?

日本映像学会第51回大会での発表:VR体験をしているマウスにとっての映像とは何なのか

デジタルな現象をそのまま扱うということは,モダニズム的な態度