日本映像学会第48 回大会報告が発行されました🧐
日本映像学会第48 回大会で発表した「インターフェイスにおけるデジタルオブジェクトの実在性」の報告が掲載された日本映像学会の会報195号(PDF版)が発行されました.
日本映像学会の会報195号(PDF版)
https://jasias.jp/wp-content/uploads/2022/10/JASIAS_NewsLetter195.pdf
日本映像学会第48回大会で「インターフェイスにおけるデジタルオブジェクトの実在性」という発表をします🧐(追記:2022/06/06 発表資料の追加) に載せた「発表概要」とのちがいは,デジタルオブジェクトの実在性を「検出」するという点を入れた点です.
報告の結論部です.
体験のパターンを構成する際に重要なのが同時性である.bit-from-itの世界では,視聴覚体験の同時性は物理世界固有のタイミングで起こり,デジタルオブジェクトはその同時性を可能な限り正確に表象するものに留まってきた.しかし,it-from-bitで世界を捉えると,「同時性」は複数の感覚を用いて設計可能になり,設計された「同時性」のもとでデジタルオブジェクトをヒトに「完全に実在する物体」として体験させることができるようになっている.つまり,ヒトと情報とはインターフェイスという「情報のような物質」を介して「同時性」を設計しながら,デジタルオブジェクトと因果的に相互作用可能な体験をつくっているのである.この作業を通じて,ヒトと情報とは共同でデジタルオブジェクトの実在を検出しようとしていると考えられる.