2013年の振り返り

「エキソニモの『猿へ』」の会場写真

2013年にはこの投稿を含めて95本の記事を書いています.そして,この投稿がブログ全体で499本目の投稿になります!

2013年は新津保建秀さんの写真集『\風景』への考察21_21 DESIGN SIGHTで行なわれたセミトランスペアレント・デザインとのトークからはじまり,GIF BOOK及び恵比寿映像祭への寄稿,インターネット・リアリティ研究会の座談会「[インターネット アート あれから]つづき」への参加と,最初の3ヶ月に多くの活動していました.

また,メディア芸術カレントコンテンツで月1でメディアアートの紹介してきました.

[2012年度]
[2013年度]

メディア芸術カレントコンテンツでも取り上げたけれども,エキソニモの個展「エキソニモの『猿へ』」は,三輪眞弘さんとのトークとともに今年後半の大きな出来事でした.

エキソニモの個展に関しては,このブログにテキストを書くだけではなく,上記のメディア芸術カレントコンテンツ,そして,CBCNETにもテキストを載せてもらえました.様々なネット媒体に書くという体験から生じる微妙な差異とともにエキソニモのことを考えることができて,とてもよい思考のトレーニングでした.

[エキソニモの個展のまとめ的記事]CBCNETにテキストが載りました! 

さらに,自分が書いたテキストにエキソニモのセンボーさんがアンサーブログ(→『水野勝仁:《DesktopBAM》がミスると猿がキーキー叫ぶ』へ)を書いてくれたことは同時代を生きていることを実感させてくれる出来事でした.

来年は,センボーさんが書いてくれたことやエキソニモの作品から,ヒトとコンピュータとの隙間に宿る「スピリチュアル」を,それが発現する/それを見出す条件を考えていければいいなと思っています.「おばけ」でも「ゴースト」でもなく「スピリチュアル」という言葉がもつ雰囲気を大切にしつつ,それは「おばけ」や「ゴースト」との差異化も含めて考えていきたいです.

エキソニモからインターフェイスに宿る「スピリチュアル」を考える際に,三輪眞弘さんの「逆シミュレーション音楽」を参照項に設定するとおもしろのではないかとトークの準備をしている頃から考えています.

「インターフェイス」という表層でコンピュータに「ミス」をさせるエキソニモと,演算というコンピュータが得意とすることをヒトが担いつつ演奏をすることでこれまでにないようなかたちでミスが生じてくる三輪さんの「逆シミュレーション音楽」とを対比させてみる.表層と演算,ヒトとコンピュータといったふたつの存在の隙間にスルスルとスピリチュアルが入り込んでくる.エキソニモと三輪眞弘さんはコンピュータという存在を依り代にして「降霊」の条件を設定するのが長けているのはないかなと思案しつつ,年を越していきたいです.

最後に,2013年を振り返るためにブログのタイトルをざっと眺めたり,ところどころ本文を読んでいると,とても多くの考え残しをしていることに驚愕しています.「あとで考えよう」でもメモだけはしておこうという感じで,勢いで記事をどんどん書くのはいいけれども(この投稿も含めて),そのあとがないはどうなんだろうとも思っています.

来年から環境が変わるので,今まで撒き散らしてきた考えをまとめていくこともできるかもしれないです.いや,環境云々というよりは,自分の意志の問題ですね.

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