“ニュー”メディアアートの現在地_ネット×アート_作品紹介編

Ryder Ripps, Refreshing Darkness, 2013
>初期ネットアートのようにブラウザで完結しているけれど,もっとシンプルで政治性もない.
リップスが自分のことを「コンセプチュアル・アーティスト」と言っていることと考えてみると面白い(かもしれない).
Ryder Ripps/OKFocus, NEWEMOTICONS 
>エンターテインメント部門審査委員会推薦作品《正しいネット用語の発音まとめ》に通じるところがあるかなと思います.インターネット民俗学.
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Evan Roth:http://lightswitch-on-ivory.com
GIFアニメーションを何個も連続して表示する.コンピュータの処理速度やキャッシュの具合などで毎回異なる表示になる.
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Eva and Franco Mattes, Emily’s Video, 2012
ヒトがつくりだすものには階層があって,インターネットにも「Deep」と「Dark」とか言われる階層がある.その「Darknet」という階層のインターネットを見る人の反応で示しているのがおもしろい.
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Joe Hamilton, Hyper Geography
Tumblrでリブログされて拡散され続ける画像を考えるときのひとつの参照項として重要な作品なのではないでしょうか.
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Online Gallery CERMÂの展覧会「act natural」
リアルギャラリーをコピーしたオンライン会場での展覧会という設定がネットアートとリアルの関係を考えさせる.
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High Entertainment, David Robbins
「ハイ・エンターテイメント」と私が呼ぶものはあたらしく現れた中間地点[アートとメディアテクノロジーの主流の双方の文脈が不安定になったことから生じた]に存在するひとつのセクターである.アートメディアテクノロジーの世界の良い点を引き出しながら,ハイ・エンターテイメントはアートの実験性と形式を発見していく傾向をエンターテイメントのアクセスのしやすさに結びつけていこうとしている.ここで私はすぐさま,ハイ・エンターテイメントは本当にエンターテイメントであることを強調したい.ハイ・エンターテイメントはアートではない.だから,表現の周囲の複雑な論点によって起こるヴィジュアルアートの固定化を共有しないし,形式と内容の相互作用を明らかにするようなアートの強迫観念もなく,批評性もなく,狭い歴史性もない.ハイ・エンターテイメンにプロやアカデミックから示されていたアートシステムのルールやコードを読み取ろうとする人はきっと失望するだろう.ハイ・エンターテイメントはアートとして「失敗」している.なぜなら,それはアートになろうとしていないからである.ハイ・エンターテイメントはエンターテイメントであり,エンターテイメントになりたいのである.しかし,それはカルチャーやあなたにアート的な目標を示す何かを共有しているエンターテイメントである.[強調:水野]
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メディア芸術祭<「ネットアート」系の受賞作品>
●アート部門優秀賞
Ruben PATER『Drone Survival Guide』
http://www.dronesurvivalguide.org
>net.artがもっていた政治性を引き継ぐ ●アート部門審査委員会推薦作品
内田 聖良/石幡 愛/小林 橘花『余白書店』
http://yohaku-shoten.tumblr.com/
>DIS Magazineに通じる価値の転換 Pippin BARR『Abramovic Method Games』
http://www.pippinbarr.com/games/abramovicmethodgames/
>いい意味でおかしい.元ネタはアートの作品 Marc LEE『Pic-me - fly to the locations where users send posts』
http://www.1go1.net/index.php/Main/PicMe
>作品のプラットフォームとしてのSNS,Google Maps
Yuri PATTISON『RELiable COMmunications』
http://reliablecommunications.net/
>net.artがもっていた政治性を引き継ぐ,アーカイブの問題 Julien LEVESQUE『Street Views Patchwork』
http://www.julienlevesque.net/google/view1.html
>作品のプラットフォームとしてのGoogle Maps
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●エンターテインメント部門優秀賞
下浜 臨太郎/西村 斉輝/若岡 伸也『のらもじ発見プロジェクト』
http://noramoji.jp/
>リアル民俗学のデジタル活用
●エンターテインメント部門新人賞
Florian BORN『Auto-Complain』
http://auto-complain.com/
>net.artのアクティビストの流れ
●エンターテインメント部門審査委員会推薦作品
佐藤 ねじ/藤澤 伸/長谷川 哲士/野崎 錬太郎『正しいネット用語の発音まとめ』
http://w.nezihiko.com/
>インターネット民俗学
鈴木 陵生/鈴木 聡子『旅する鈴木』
http://ryoseisuzuki.com/
>どこまでも広がる世界とYouTube
酒井 康史/角田 大輔『lmnarchitecture.com』
http://lmnarchitecture.com/
>評価基準の構築と可視化
足立 昌彦/稲田 雅彦/大久保 亞夜子/和田 拓朗『rinkak 凸凹地図』
https://www.rinkak.com/map3d 
>作品のプラットフォームとしての地図+3Dプリンター

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