invisible loophole 展のギャラリートークの前|後

invisible loophole 展のギャラリートークの前

カーソルという「見えない記し」.フロイトが示したような意識と無意識の2層構造.ここで,マジックメモに注目すると,3層構造がでてくる.カーソルはヒトとコンピュータとが作り出す3つめの層.カーソルの層|意識|無意識.という3層.意識の方向付けを行う「カーソル層」.意識の流れ.志向性.意識の方向.意識と無意識に影響を与える「向き」を示す層.ヒトとコンピュータとが融合することでできた新たな層.でも,それは「見えない」,見えているけど,見えない.だから,「見えない記し」.この見えない記しが見える記しを動かし続け,何かが記され続ける.

 マウスからグリッチへ. 
データが直接破壊されるグリッチ.すべてが記号の中で破壊が遂行される.ヒトのみが記号の破壊を認識できるのかといえるのが,コンピュータも,アプリケーションごとにその破壊を認識している,という面白さ.記号の破壊.見える破壊と見えない破壊. 

グリッチからiPadへ.

 iPadはデータとともに粉々に砕け散る.フィジカルに散る.リモートなし.現実にべったりとマッピングされたガジェットとしてのiPad.べったりだけど,その表面は記号の世界.現実にべったりとしたフィジカルな記号の世界.それゆえに,iPad Head Girl では「顔」から「その他のもの」に変わった時に,それが「フィジカルな」記号であるがゆえに,フィジカルと記号とが引き離されるのを見ることになる.だから,とても違和感を感じる.



 invisible loophole 展のギャラリートークの後

 昨日は,invisible loophle という展覧会のギャラリートークをした.トークしている中で,カーソルというヒトとコンピュータとの複合体の最前面を介して,コンピュータがヒトをまねているし,ヒトもコンピュータをまねているのではないかという考えがでてきた.コンピュータの反復性を,ヒトが行うようになる.コンピュータの思考にまねる.コンピュータの身体性をまねる. 

映像に関して.今まで映像は,深層と表層から成り立っていたと考えられる.そこにコンピュータが入ることによって,複合体としての最前面ができあがる.「深層ー表層ー最前面」.この「最前面」では,映像に対して,データとフィジカルという要素が入り込む.現在では,「カーソル」という要素が,この面の存在を示している.「トランスメディア」とかいって,メディアの枠を超えるなどは,今までは複数のメディアを水平に並べて,その枠を次々にまたぐことを行ってきたと思う.映画とテレビ,ビデオとか.しかし,ヒトとコンピュータの複合体においては,映像の構造が「深層ー表層ー最前面」という3層構造になるので,最前面に位置するカーソルが,メディアを軽々と垂直方向で乗り越えてしまっている.なので,カーソルの存在に気づき,ちょっとした操作を加えるだけで,面白いほどにメディアの枠を乗り越えることができてしまう.

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